「入社おめでとうございます。これまでは学校にお金を払って勉強していましたが、今日のこの研修は会社からお金をいただいて勉強させてもらうのですから、居眠り、あくびなどをしないでください。具合が悪いとき、どうしても眠いときは隣の人に断って部屋の外で気分転換してまた入ってきてください。皆さんは、組織の一員として期待されているからこそ、これだけのお金と時間をかけた研修が用意されているのです、会社に感謝しなくてはいけませんね。」と研修のスタート時点で話をします。研修でどこの企業へ伺っても、日本の企業の新入社員は、会社が研修をしてくれて当たり前だと思っているように感じられるからです。
新入社員研修を担当する者の責任として、どのような意識を持って社会人のスタートをするかで、その人の人生が違ってくるとさえ思うのです。
私自身を振り返り、成人式の夜の両親との会話を思い出しました。
「今日までお父さんとお母さんは、あなたをここまで育ててきた。短大を卒業して、4月からは自分でお給料を稼げるようになるのだから、この家を出てもいい」と、私には寝耳に水の父の言葉。「お父さん、何言ってるの私がいなくなったら、さびしいくせに。それに私のお給料で(手取り
60000円)一人暮らしなんてできるはずないじゃない。」と私は即座に切換えしたところ、「では、家族だからこの家においてあげよう、けれどこれからは、自分の働きで生活していかなくてはならないのだから、食費として給料の1/3を家に入れなさい。」
「ひぇー、二万円も家に入れるの?なくなっちゃうよ!」と憤慨!!
「これからお母さんは、朝起こさないから遅刻をしないようにね。自分の洗濯も自分でするように。」と、いきなり突き放されたようで、わがまま娘の私は理解できずに、うちの親はなんてひどい・・・と思っていました。(今頃、感謝!)
「何かわからないことがあったら、何でも聞いてくださいね」と先輩から配慮の言葉をかけられても、教えてもらうのが当たり前だと思っていると、「ハイ、わかりました」などと平気で応答してしまうのです。「相手からの配慮」が受け止められれば、「ハイ、(ご配慮)ありがとうございます。そのときは、ぜひ
よろしくお願いいたします。」とお礼を言えるはずです。
当たり前のことがきちんとできてこそ、「紙一枚ほどの信用」を相手との間におくことができ、
100日間で100枚の信用を積み重ねることができれば、その信用は厚く破れないもの、「相手との信頼」に繋がるのだと思うのです。
これは新人だけに言えることではなく、人に何らかの配慮をしてもらったり、教えてもらうときは、感謝ができるようにありたいものです。
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