「 復 命 」
〜役員さんは籠の鳥〜
金融 秘書歴 25年 K.H.
「昨日の話は、もう処理してくれているかな?」
「電話がまだ繋がらないけど、先方が留守なのかな、急ぎの用件なのにどうなっているのだろう?」役員室は情報から隔離された密室(籠の中)のため、秘書からの声が聞こえないと、ボスはいつも不安です。
役員から指示を受けたことに対して、途中経過や状況、結果を報告することを「復命」と言います。「復命」は、役員と秘書を繋ぐ情報のパイプです。そして、このパイプはボスの秘書に対する『信頼のバロメータ』でもあります。頑丈なパイプを作れるかどうかは、相互の信頼が重要です。
ビジネス、家庭、友人関係などの場面においても、信頼は重要なポイントです。
「あの人に任せておけば大丈夫、間違いない」、「急ぎの重要案件だから、やはり確実なあの人に指示を出そう」という具合です。ボスからの仕事の指示が増えた分、不思議なことに、秘書が入手できる情報も多くなります。これは優秀な人材に「仕事と情報」が集中するひとつの理由です。
復命で難しいのが、ボスへの「情報(事実)の報告の仕方」です。情報に私見が入ればそれは単なる個人的意見になってしまいますから、あくまでも情報(事実)を「中立的立場」で伝えることが大切です。
たとえば、顧客とのトラブルなど問題発生時こそ、電話でのやりとり等を事実どおり「間接話法」で報告することがポイントです。「〇〇部長は、『△△と言っていたのに、××していないのはどういう訳なんだ』・・・とご立腹の様子でした」と、そのまま伝える方が、ボスは、現状をつかみやすいのです。
また反対に、次のようなこともよく起こります。
会議中にボスの友人という方が、地方からアポなしで来社。この場合、「会議中と伝えて、名刺を預かりお帰りいただく」というのが常道ですが、会議終了後にこのままボスに報告をすると、ご立腹。大変親しい旧友とのことで、なぜ会議室にメモを入れてくれなかったのかと注意を受けることになります。
復命の仕方、タイミング一つで、ボスの仕事の展開は変わります。
「事実を基に最終判断を下すのは、秘書ではなく役員であること」を肝に銘じて行動することが、信頼を高めることに他なりません。
ボスは、「小さな情報でも欲しい」ことを心にとめて。
|
Copyright (c) 2001 Cross Point Ladies. All rights reserved.
|