ボスの誉め言葉は心のエッセンス 

金融 秘書暦 19年 M.H. 

                

一生懸命にお手伝いをして母親に誉めてもらった子供は、とても嬉しそうに「えっへん!」という顔をします。
スポーツ選手は監督に誉められると、ますます練習に力が入るそうです。
私達秘書は、ボスから「早いね〜」「よく気がついてくれたね〜」等のたった一言、何気ない一言が、次の仕事の活力になるのです。

以前、ある国のVIPご一行の京都での会議・接待の手配一切を任されたことがありました。
一連の手配はもちろん、会議会場、通訳、観光先、食事場所等すべてを一人で考え、整えなくてはなりません。このような仕事は初めてなばかりか、土地勘もない京都という地で、私はいろいろな人に(料亭の女将さんにも)教えて頂きながら、本当に苦労をした覚えがあります。

ほぼすべてが決まり、関係先へ打ち合わせも兼ねて事前にご挨拶に伺ったときのこと、あるレストランで(先方もVIPを迎えるにあたり、ピリピリムードの中)お迎え・料理・座席等すべての打ち合わせを終えました。そのレストランは、ホテルの中で最高のお部屋であることは、十分承知だったのですが、ただ一つ、部屋に窓が無く全体に圧迫感のある暗い感じだったことが少し気になりました。

ボスへの報告のとき、レストランの部屋の印象を正直に思ったまま話してしまいました。すると、「君がそう感じたのなら、そこはやめよう」と言われたのです。「でも、今からでは他の場所は・・・」と言う私に、「青空の下、河原でおにぎりを食べた方がよっぽど喜んでもらえるよ・・・」何気なく感じたことを伝えた後悔と同時に、信頼されていることに感激しました。「ここまで任せて下さった以上、すべてが順調に進むようにもっと頑張らなくては!」 と。まさに元気の出る『魔法の言葉』でした。この手配をすると、接待の流れはどのように進むのか、本当に相手のことを考えて温かくもてなすとはどういうことなのかを、この仕事をとおして目で見て、心で感じ知ることができました。
この出張は、私の秘書人生一番の財産です。

ある上司が、自分のボスを恋人だと思って仕事を考えようと秘書に言いました。もちろん、恋人を思うくらいの細やかな心配り、気配りをという意味です。いつもボスの行動を自分の行動に置き換えて、より良い方へと心がける秘書の仕事ぶりに、ステキな魔法の言葉を言ってもらえるかも?
そう!すべてが順調に進み、ミスが無くて当たり前の秘書の仕事。

ボスからのほめ言葉は『魔法の言葉』、何にも代え難い『心のエッセンス』なのです! 



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