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「初心に返る季節」
情報サービス 秘書歴 10年 K.U.
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いただいた年賀状の整理も終わり、ほっと一息と思ったら、もう2月。
3月の年度末、4月からの新体制に向けて、会社が激しく動き出す季節です。
突然、秘書室への異動を告げられて、あっという間の10年間。これまでに10人以上の役員を担当しました。
担当役員が変更になった時、初心に返り気をつけていることは、
「ほんの少しでも心配なことは、しつこいくらい、報・連・相」
「どんなに忙しくても、どんな失敗をしても、自分を見失わないで冷静に」という2つ。
「あれ」「それ」「適当にやって」「まかすよ」という言葉が役員からでてくるようになれば、ひと安心。ところが役員の考えていることは、だいたい想像がつくようになり、大丈夫、と気が緩むのが年度末。せっかく築いた信頼が・・・ということが起こります。
先日、こんなことがありました。
私のボスはX社の社外役員。X社からいつもどおり、他の書類といっしょに給与明細が郵送で届きました。明日は、X社の取締役会。その前に渡さなくてはと、役員室の未決ボックスに入れておきました。役員が帰った後、ゴミ箱の中を見た私は真っ青です。なんとX社のもう一人の社外役員Yさんの名前が書かれた明細書が細かく破かれ、入っていたのです。私のボス宛の書類と、Yさん宛の書類の中味が逆になっていたのです。
私が確認をしないで渡してしまって・・・。当然、私の担当役員は、自分宛と疑わず、内容をチェック済み。ということは、Yさんのところに私のボスのものが・・・。
とっさに、私はX社の担当秘書に電話をして謝り、事実を伝えていました。
次に車で帰宅中の役員に連絡をとりました。そこで私のボスが最初に言った一言は、「えっ、そうなの? 気がつかなかったことにしておいてあげよう。」
そこで私はもう一度真っ青に。
「すみません、伝えてしまいました」と小さな声。
(役員が伝えなくてよいと言っても、今回のケースはどこかのタイミングで先方の秘書に伝えるべきこと。それでも役員の意向を踏まえていたら、言い方が全然違っていたはずでした。)
X社の秘書は、とても細かく気配りのできる、ボスも私も信頼している人です。きっと私の電話を受け、室長に報告し、謝り、対応を考えていることでしょう。
私が慌てず冷静に考え、「報・連・相」の順番を間違わなければ、役員の意向に添った行動ができたはずでした。
明日からもう一度、初心に返ってと、月に1回失敗しては、初心に返る。
秘書室では、ベテラン秘書と呼ばれている私です。
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