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書籍名
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『話すチカラをつくる本』 〜この一冊で想いが通じる!〜
著者:山田ズーニー
三笠書房 知的生きかた文庫 (2007/03) 500円
ISBN4-8379-7626-3
http://www.mikasashobo.co.jp/book_info.php?isbn=ISBN4-8379-7626-3&info=2
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こんな本
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山田ズーニーさんの書く本は、学ぶところがあるだけではなく、共感するところが非常に多い。それがなぜなのか、この『話すチカラをつくる本』を読めばわかっていただけるだろう。「明日大事な人と会う前夜に一気に読んでも、人と通じ合う勇気と技術を手にすることができる」というコミュニケーションの本だ。
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想いを伝える
7つの要件
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この本でズーニーさんは、これまでの本で書かれたポイントを、想いを伝えるための7つの要件としてまとめた。
1.自分のメディア力:相手から自分はどう見られていますか?
2.意見:一番言いたいことは何ですか?
3.論拠:なぜそう言えますか?
4.目指す結果:だれがどうなることを目指すのですか?
5.論点:どんな問いに基づいて話していますか?
6.相手にとっての意味:相手から見たら、この話は何ですか?
7.根本思想:あなたの根っこにある想いは? |
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1.
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メディア力は何を言うかよりだれが言うかという力である。「宇宙人発見」の記事も、スポーツ誌、経済新聞、インターネットの口コミ……、どのメディアが伝えるかで印象が変わる。「自分のメディア力」とは、他人から見たときの、自分の信頼性や影響力のこと。話を聞いてもらう前に、自分を信頼してもらう必要がある。
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2.
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意見と3.論拠は、常にセットである。意見はあなたが一番言いたいこと、論拠はなぜそう言えるかという根拠のこと。サンプルを見てみよう。
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A:
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今日、太朗は、休ませるほどではないのですが、ほんのちょっと熱があります。
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B:
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今日、太朗は微熱があります。この時期よくあることで心配はないと思いますが、大事を取って、外での運動だけ休ませてください。
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保育園児のお母さんが保育士さんに宛てたメモである。Aを読むと「だから何?」と問いたくなる、Bを読むと納得できる。この違いが、意見と論拠があるかどうかということだ。つまり、Bには意見と論拠が含まれている。
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B:
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今日、太朗は微熱があります。この時期よくあることで心配はないと思いますが、大事を取って(=論拠)、外での運動だけ休ませてください(=意見)。
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次に、意見と論拠があって相手と共有するのが、4.目指す結果である。最終的にだれがどうなったらいいのかを伝えることで、相手の心を動かし、状況を動かすことができる。まさにコミュニケーションである。サンプルのメモでは、意見と論拠があることで、保育士は太朗君の接し方を変えてくれるはずだ。
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かみ合わない話で問題となるのが、5.論点である。こういう会話はないだろうか。
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部長
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「この商品企画じゃ戦力にならん。うちはいまも火の車なんだ」
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部員
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「いえ、これだけ質のよい商品はよそには作れません。品質は業界一です。」
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同じ商品の話をしているが、部長は「この商品は金になるか」、部員は「商品の品質はどうか」という問いに基づいて話している。論点がずれているのだ。文章や話を貫いている「問い」「問題意識」が論点である。
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実は意見とは、何らかの「問い」に対する「答え」であるから、意見があるということは論点を必ず持っている。つまり、論点を先に述べてから、意見と論拠という順番を守ると、伝わりやすい。
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6.
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相手にとっての意味を考えるとは、自分の伝えようとしていることと相手は全く関係ないという前提から始まる。映画を見たという話を違う友人にすると、友人たちはいろんな意味を考える。
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A
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「その映画、見に行きたかったんだ。その情報は役に立つよ」
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B
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「笑える映画だったんだ。明るい話は楽しいわ」
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C
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「映画がどうしたっていうの。試験に落ちてそれどころじゃないのに」
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つまり、コミュニケーションを取るときに、相手の状況を考えることが必要である。 |
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7.
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根本思想とは、自分がコミュニケーションを取っているときに、心の根っこにある想いのこと。同じ「バカだね」ということばを発しても、根っこに優しさがあるときと、尊敬のかけらもないときでは、相手は全く違う想いを受け取る。ことばではなく、想いが伝わる証拠である。根本思想の強さや、ことばと根本思想が一致しているかどうかが、コミュニケーションのことばがどれだけ人の心を打つかにつながる。
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コミュニケーション力
アップのために
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7つの要件をベースにして、この本では「人を説得する技術」や「共感の方法」を提示している。これらを活用すると、話したり書いたり考えたり、すべてにつながるコミュニケーション力がアップするだろう。
電車の通勤・通学の時間であっという間に読めて、しかも、非常に実りがある。それは、この本全体が、7つの要件のすべてを満たしているからだろう。コミュニケーション力をアップさせたい人に、最初に読む本としてお勧めする。
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