『プレゼンテーションが苦手? 高所恐怖症? −スグ治ります!』


 
書籍名
『苦手意識は捨てられる』 
著者:梅本和比己
中経出版 (2006/1) 1400円
ISBN:978-4-8061-2327-9
http://www.chukei.co.jp/cgi-bin/books/detail.rb?o_id=2327
 
こんな本
神経言語プログラミング(=NLP Neuro Linguistic Programming)のスキルを使って、苦手意識を克服する方法を書いた本である。だれでも苦手なものはある。人前で話すのが苦手、高い所で気分が悪くなる、虫が大嫌い、異性とうまく話せない……。これらの悩みを、NLPの理論を用いて分析し、具体的に解決するためにスキルを使う。心理学やNLPに興味がある人の入門書ともなる本だ。
 
脳は一瞬で
変えられる
苦手意識は、過去の出来事と、そのときの自分の気分(「イヤだな」「こわいな」「恥ずかしいな」などの感情)が、脳の中で一瞬に結びつくことから起こる。たとえば、小学一年生のときみんなの前で本を読んで笑われたとする。大人になってからも人前で何か話すのは苦手で、笑われやしないかと思ってしまう。これが苦手意識だ。


もちろん、1回笑われたからといって、その後ずっと人前で笑われることはない。頭ではわかっているけれど、苦手意識が起こる。でもこの本では、安心していいという。脳の中で一瞬に作られた苦手意識は、脳の中で一瞬で変えられるからだ。
 
現実は自分で
選択する
NLPでは、人の五感を鋭敏にすることを学び、五感の中の視覚・聴覚・触運動覚を代表システムと呼ぶ。代表システムを通して脳は刺激を受け取り、脳がフィルターとなって現実を認識することを説明する。たとえば、同じ赤ちゃんを見ても、AさんとBさんでは、現実の認識が異なる。代表システムの使い方、フィルターである脳の認識が、人によって異なるからだ。

   電車の中で
   笑っている赤ちゃんを見て・・・・・

                         


Aさんの現実

Bさんの現実

視覚:小さくてかわいい赤ちゃん
聴覚:元気な声ね
触運動覚:頬がやわからそう
視覚:小太りな赤ちゃんね
聴覚:うるさい声ね
触運動覚:抱っこしたら暑苦しそう
 
アンカー
リング
人前で話すのが苦手という「上がり症」の克服に役立つスキルとして、「アンカーリング」を紹介している。「アンカーリング」は、NLPの最も基本のスキルで、うまくいったときの気分を現実に活用するもの。手順はとても簡単である。


<アンカーリングの手順>

1.
上がってしまう特定の状況を選ぶ。
部内会議や企画のプレゼンテーションといった、具体的な状況を思い浮かべる。

2.
自分が望む、理想的な状態と「スイッチ」を決める。
過去に経験した出来事から、人前に立つ状況に近いものを探し、「自信に満ち溢れて、堂々と話せたらいいな」というイメージを持つ。自分が真似したいと思う、話がうまい人をイメージするのでもよい。
「スイッチ」は、理想的な状態を呼び出すためのもの。「人差し指と親指で輪を作る」や「右手で左の手首をつかむ」というように簡単にできるものにする。

3. 理想的な状態を呼び起こすための「スイッチ」を作る。
理想的な状態を十分に味わい、強く感じながら、「スイッチ」の動作をする。感情と「スイッチ」を結びつける作業。

4. 「スイッチ」ができているかテストする。
いったん気分をリラックス(窓から遠くを見るなど)させる。落ち着いたら、「スイッチ」の動作をしてみて、自分の気分の変化を見る。理想的な状態のイメージや感情が沸いてきたら、「スイッチ」ができている。

人前で話す前に、手のひらに人という字を書いて飲み込む動作をする人がいるが、これはアンカーリングと似ている。この動作によって、緊張を解くように自己暗示をかけているのだ。NLPはただの暗示ではなく、イメージも動作もすべて自分で考えていることから、効き目があるのかもしれない。
 
自分の人生を
変える
もちろん、この本の目的はNLPのスキルを学ぶことではない。これらのスキルを使って、自分の苦手意識を克服することが重要である。苦手意識を減らし、自分の人生の選択肢を増やすことが、自分の幸せにつながることを感じてほしいというのが意図である。この本を読めば、一瞬でできた苦手意識が変えられるように、自分の人生も変えられるという自信を得られそうだ。

 


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