ウェディングプランナーは華やかで創造的な仕事として花形の職業と人気があります。
ですが、実際のところ睡眠時間4時間はあたりまえ、友達とさえなかなか会えないとてもハードな仕事です。結婚を決意されたお二人やご両親と大切な方をどのように式・披露宴にお招きするかをお手伝いする仕事ですので、まさに人生のクロスポイントに関わるものとしてやりがいを感じる仕事です。そのような仕事をとおして多くのことを学び感動をいただきました。その中でも心に残るお二人のことをお話いたします。
結婚予定日の2年前のことです。大安のある日、カジュアルな姿のお二人が、忙しくホテルのロビーを行ったり来たりする私を呼び止めました。「結婚をしようと、今日二人で誓い合ったところです。ですが、両親を合わせる前に結婚式のことを知っておきたいので、聞かせてもらえないか」ということでした。お二人にとっては出会いとデートコース、そしてプロポーズをされたこの場所で結婚式・披露宴をしたいというのです。新郎は神戸出身、新婦は鹿児島出身のともにパン製造会社に勤めるお二人でした。「今貯金もないので、この2年間で資金を準備していきたい、だから自分たちの希望を叶えるとしたらどのくらいかかるものかを教えてほしい」というのです。そのころ、結婚式専門の雑誌も今ほど充実してなく、専門に見積もりを立ててもらうことしか方法がない時代でした。お二人のご都合を伺い、それから2時間ほどお二人の式や披露宴への想いを語っていただきました。
それからの2年はあっという間でした。式は大切な方々をメインにした人前式にされ、披露宴では会社の方々もお越しになることを考え、新郎が作っているクロワッサンでクロカンブッシュを作ることに決定、前日夜に焼いたパンを徹夜で積み上げ、花で飾って何とか形にいたしました。また新郎が職人スタイルでテーブルにパンを運びながらご挨拶をされるご提案では、結婚式当日にお二人の同僚の方々にお手伝いをいただき、本来ならホテルではできない持ち込みの焼き立てパンを皆様にお届けすることができました。出席された方々は結婚式のメインテーマに自社のパンが使われることは喜びも2倍だと宴中に話され、お二人は満面の笑みを浮かべながら私に目配りをしてくれたことを今でも忘れません。お二人のご希望の「パンが二人を引き合わせたもの」をお越しになった方々に伝わる披露宴もお披楽喜になり、ハネムーンの予定のお二人は「また来ますね」と言葉を残し何度も振り返りながら手を振ってくださいました。その後、年賀状のやり取り、結婚記念日、そしてご出産百日参り祝いにと、そのつど私を尋ねてくださるお二人とご家族です。
ブライダルの仕事は、結果がその時にならないとわからない仕事です。新郎新婦から “この人に大切な人をお招きする記念日を任せることができるかしら”と試されているような気がいたします。
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Cross Pointスタッフ Y.K. |